ネオジム磁石
製品情報現在、世界で最も強力な磁石です。わずか数cmの大きさで、10kg以上の吸着力!アイデア製品、新製品開発に最適です。
サマコバ磁石
製品情報温度特性に優れているため温度安定性が要求される用途に適しています。防錆のための表面処理は不要です。
フェライト磁石
製品情報酸化鉄を主原料にしているため、低コストが重視される用途に向いています。錆の心配はありません。
表面磁束密度
吸着力計算ご希望の磁石の表面磁束密度、吸着力、限界使用温度などを計算いたします。径方向着磁にも対応いたしました。
磁石・磁気の
用語辞典磁石・磁気に関する用語解説集。専門書にも負けない豊富な内容で、初心者からプロまで幅広くご利用いただけます。
磁石の歴史
大昔の磁石、磁気科学の歴史、強力な磁石が出現した背景など多くの図表を使って解説しています。
磁石プロの視点
2025年4月10日
次世代の熱アシスト記録(HAMR)技術でHDD記録容量が100TBの時代へ
<磁石プロの視点>
現在販売されているHDDは、主に垂直磁気記録(PMR)という方法で書き込まれています。その前の水平磁気記録では隣り合う磁石がSとS、NとNという打ち消すあう形と不安定な形で記録されていましたが、垂直磁気記録は隣り合う磁石がSとNと安定した形になっており、高密度記録が可能になりました。
その後、読み出しにGMR(Giant Magneto Resistive effect、巨大磁気抵抗効果)やTMR(Tunnel Magneto Resistance Effect、トンネル磁気抵抗効果)を採用して、読み出し感度を引き上げて高密度化が図られました。
しかし、それ以上の高密度化はその後鈍化していました。その原因は、記録ビットが小さくなると熱安定性が悪化して、書き込みが不安定になるためです。一方、安定性を増すために保磁力の高い物質を記録面に使うと、今度は記録ヘッドによる書き換えが困難になります。
この難問を解決しつつあるのが、近年実用域まで進化した「熱アシスト記録技術(HAMR)」です。簡単にいうと、レーザー光の熱によって記録面の保磁力を一時的に下げて書き込みを容易にする技術ということです。この技術により、近い将来100TBの3.5インチHDDも登場するでしょう。
磁石虎の巻!!
2025年4月配信
ネオジム磁石のすべて(12)<永久磁石の動作点>
前回は「磁石の形状とパーミアンス係数」のお話をしました。あらゆる形の磁石には磁化と反対方向の磁場、つまり「反磁場」が必ず発生し、磁石の外側に現れる磁化(磁力線)を妨げます。その反磁場の大きさは磁石の形状によって左右されます。そして、磁石形状が磁化方向に厚い寸法ほど反磁場は小さくなり、反対に磁化方向に対して薄い寸法になるほど反磁場を大きくなります。この磁石の形状といかに磁力線を有効に使えるかの関係を表した数値が「パーミアンス係数」であり、磁気回路の計算にはしばしば利用されます。さらに、磁石のパーミアンス係数と密接な関係があり、永久磁石を効果的に使用するための指標として「永久磁石の動作点」があります。今回はこの「動作点」について勉強してみましょう。
<パーミアンス直線>
永久磁石の形状から計算されるパーミアンス係数を磁石のB-H減磁曲線上に引いた直線を「パーミアンス直線」または「動作線」と呼びます。例えば、弊社ホームページのネオジム磁石(材質N40)の(B-H/J-H)曲線の上にパーミアンス直線を引くと次図のようになります。

ネオジム磁石のJ-H/B-H曲線(材質N40)上に引いたパーミアンス直線
ホームページに掲載されているJ-H/B-H曲線図の外側の数字(B/H)がパーミアンス係数になります。この例では、Pc = 0.4、1.0、4.0の3本のパーミアンス直線を描いてあります。実際にはホームページの曲線上にはパーミアンス直線は描いてありませんが、あとで述べる動作点のBdや総磁束量を調べたいときに自分で直線を描いてみると役に立ちます。
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