ネオジム磁石
製品情報現在、世界で最も強力な磁石です。わずか数cmの大きさで、10kg以上の吸着力!アイデア製品、新製品開発に最適です。
サマコバ磁石
製品情報温度特性に優れているため温度安定性が要求される用途に適しています。防錆のための表面処理は不要です。
フェライト磁石
製品情報酸化鉄を主原料にしているため、低コストが重視される用途に向いています。錆の心配はありません。
表面磁束密度
吸着力計算ご希望の磁石の表面磁束密度、吸着力、限界使用温度などを計算いたします。径方向着磁にも対応いたしました。
磁石・磁気の
用語辞典磁石・磁気に関する用語解説集。専門書にも負けない豊富な内容で、初心者からプロまで幅広くご利用いただけます。
磁石の歴史
大昔の磁石、磁気科学の歴史、強力な磁石が出現した背景など多くの図表を使って解説しています。
磁石プロの視点
2025年3月4日
南鳥島沖でのレアアース生産計画-2
<磁石プロの視点>
前回の「南鳥島沖でのレアアース生産計画-1」でもお話をしましたように、内閣府による「海洋開発重点戦略に係る重要ミッション(案)」では、日本の領海または排他的経済水域(EEZ)内でのレアアース資源の活用を実現するため、まず「レアアース泥」を深海から採取する技術を開発することを目指しています。永久磁石用途に限らず、レアアースは産業のビタミンであり、その自給自足が可能となれば、日本の将来にとって大きなメリットとなるはずです。
さらに、他の海底資源についてもその採取技術、産業化について、種々のプロジェクトが進行し始めました。ご存じのように、日本の国土面積は約38万km2で、世界第61位に過ぎませんが、領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせた面積は約447万km2で世界第6位です。したがって、豊富な海洋資源が活用できる技術開発の成否が、将来の日本の国力を左右することになりそうです。
磁石虎の巻!!
2025年3月配信
ネオジム磁石のすべて(9)<ネオジム磁石出現の歴史>
<近代永久磁石とネオジム磁石の出現>
次の図は近代の永久磁石の発展とその実用化の歴史の概要を示したものです。
1800年代までは、磁鉄鉱や、鉄を鍛造・焼入れした磁石を、磁石=羅針盤という使い方をしていた時代が長く続いていました。そして、その磁界や吸着力を工業的に応用できる強力な永久磁石が登場したのは、ようやく20世紀に入ってからになります。その後の近代磁石の発展の歴史には、実は日本人や日本の技術が大きな貢献をしてきたのです。

1917年~1934年にかけて発明された、本多光太郎博士の「KS鋼」、「NKS鋼」、三島徳七博士の「MK鋼」、また 「フェライト磁石」の基礎を作った加藤与五郎、武井武両博士の「OP磁石」は、日本の金属材料技術、磁性材料技術の高さを世界的に示したものでした。これらの磁石技術は、現在も量産化されている「アルニコ磁石」の原点となったものです。
その後、永久磁石の性能は 1960年代の後半から希土類磁石である「サマリウム・コバルト磁石(サマコバ磁石)」が登場して以来、目を見張る進歩を遂げてきています。特に、現在の最高峰である「ネオジム焼結磁石」は高い技術力を背景にした日本で生まれ、また、時を同じくして「ネオジムボンド磁石」が米国で発明されました。これらの「ネオジム磁石」は前図でも分かりますように、短期間で歴史的な高性能化を実現して、現在ではコンピュータ、電子機器、自動車、運搬機器、その他各種モータの小型・高性能化などなど、世界の産業・工業に計り知れない貢献をしています。