ネオジム磁石
製品情報現在、世界で最も強力な磁石です。わずか数cmの大きさで、10kg以上の吸着力!アイデア製品、新製品開発に最適です。
サマコバ磁石
製品情報温度特性に優れているため温度安定性が要求される用途に適しています。防錆のための表面処理は不要です。
フェライト磁石
製品情報酸化鉄を主原料にしているため、低コストが重視される用途に向いています。錆の心配はありません。
表面磁束密度
吸着力計算ご希望の磁石の表面磁束密度、吸着力、限界使用温度などを計算いたします。径方向着磁にも対応いたしました。
磁石・磁気の
用語辞典磁石・磁気に関する用語解説集。専門書にも負けない豊富な内容で、初心者からプロまで幅広くご利用いただけます。
磁石の歴史
大昔の磁石、磁気科学の歴史、強力な磁石が出現した背景など多くの図表を使って解説しています。
磁石プロの視点
2025年2月5日
白金混合で磁性体の光磁気トルクが従来比約5倍に増強・光を用いたスピンメモリやストレージ技術の開発加速に期待
<磁石プロの視点>
光磁気記録は、磁性体(記録層)にレーザー光を当てて磁化の方向を変えることでデータを記録する技術です。再生する際は、記録面の磁化の方向によって反射光の偏向面が回転する(カー効果)を利用します。ただし、ご存じのように光磁気記録(MOディスク)は、他の媒体に負けて、すでに国内の主要メーカーでの生産・販売が終了しています。
今回の発表の段階では、光磁気記録がストレージとしてもう一度よみがえって、高容量化したSSDやHDD、安価なCD-RやDVDを脅かすまでになるのはまだ難しそうです。
しかしながら、近年、飛躍的み研究が進み、その応用デバイスも開発されつつあるスピンメモリに対しては大きな貢献ができる可能性を秘めているのではないでしょうか。
磁石虎の巻!!
2025年2月配信
ネオジム磁石のすべて(7)<磁気モーメントと磁区>
今回は、ネオジム磁石のような磁力が強い磁性体や、磁力を持たない、磁石に付かない物質にどのような違いがあるのかを磁気モーメントという物性を通して考えてみたいと思います。
さらに、磁性体の中では磁気モーメントの方向や大きさが異なる「ミニ磁石」の集団や、その領域の境目である「磁区」が存在することも知られています。この磁区の動きが、外部磁界に対してどのように動き、どのように磁性体や永久磁石の性能に関係してくるか調べてみましょう。
<各種磁性の磁気モーメント配列>
前回お話をしましたように、物質の磁力には、電子のスピンによる「スピン磁気モーメント」、原子核(陽子と中性子)のスピンによる「核磁気モーメント」、原子核に対する電子の公転運動による「軌道磁気モーメント」が関与しています。そして、これらを合わせて、「磁気モーメント」と呼んでいますが、磁性体ではスピン磁気モーメントが大半を占めています。
<フェロ磁性・フェリ磁性・反強磁性>
物質の磁気の性質・磁性は前の章で話をしました磁気モーメントの並び方や大きさにより数種類に分類されます。この中で、永久磁石を代表とする磁性材料のほとんどは「強磁性」になります。
強磁性体では隣り合った原子の間に磁気モーメントの向きをそろえようとする相互作用が働いています。 そのため、各原子の磁気モーメントの向きが自発的にそろい、磁場をかけなくても磁化をもちます。これを「自発磁化」と呼んでいます。強磁性のうち、「フェロ磁性」はすべての磁気モーメントが一定方向にそろった自発磁化をもちます。また、「フェリ磁性」はある方向に並んだ磁気モーメントが逆向きのものより大きいか、数が多いため、トータルとして自発磁化を持つものを言います。
一方、大きな磁気モーメントを持ちますが、逆方向に打ち消し合って自発磁化を持たない磁性を「反強磁性」と呼んでいます。ネオジム磁石、サマコバ磁石、アルニコ磁石はフェロ磁性体で、フェライト磁石はフェリ磁性体です。