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ネオジム磁石のすべて(11)<磁石のパーミアンス係数>

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あらゆる形の磁石には磁化と反対方向の磁場、つまり「反磁場」が必ず発生します。永久磁石のほとんどの磁束・磁力線はNからSに向かって磁石の外を通っていますが、中には磁石の中をショートパスするものもあります。このショートパスした磁力線の向きは外部の磁力線とは反対の方向を向いていますから、この磁束分が反磁場となります。なお、磁束の通りやすさ(反磁場の少なさ)を表す量をパーミアンスといい、単位は磁気抵抗の逆数のWb/Aになります。ただし、一般的な磁気回路計算には以下の章で説明しますパーミアンス係数を使用することが多いようです。

 

<反磁場とパーミアンス係数>

ここで反磁場を「Hd」とすると、Hdは磁化の大きさ「J」に比例し、

Hd=-NJ

のようにあらわされます。このときNは「反磁場係数」と呼ばれ、永久磁石の形状によって決まる数値です。通常、反磁場係数Nの代わりに、

Pc=-Bd/Hd  (ただし Bd=J-Hd)

で定義される「パーミアンス係数Pc」を使って磁場解析をすることが多いようです。

 

一般的には磁化方向と垂直な断面積が大きいほど、また磁化方向の厚みが薄いほど反磁場Nは大きくなり、逆にパーミアンス係数Pcは小さくなります。磁石が薄いほど磁極面から磁石の中をショートパスする磁束の比率が多くなることは次図のように概念的にもわかると思います。

 

磁石のお話-画像200001

磁石の形状と反磁場N・パーミアンス係数Pcの関係

 

パーミアンス係数Pcも反磁場係数Nと同じように、磁石の形状によって決定されます。パーミアンス係数Pcと反磁場係数Nの間には、

Pc=(1-N)/N

のような関係が成立ちます。

 

<永久磁石の寸法比とパーミアンス係数>

永久磁石が単体で存在する場合の「パーミアンス係数Pc」は、磁石の形状に大きく左右され、複雑な計算が必要となります。このグラフは円柱型(Di=0)、リング型、角型のそれぞれの磁石について、計算をした結果で、各形状の寸法比とパーミアンス係数の関係を示しています。この「パーミアンス係数曲線」のグラフから、おおよその目安としてのパーミアンス係数を得ることができますので、簡単な磁気回路設計であれば、これらの数値をお使いただけるのではないでしょうか。

また、一部の専門書には「パーミアンス係数の近似計算式」が掲載されています。その中の一例をグラフの下に書き出しておきましたので、参考にしてみてください。

 

磁石のお話-画像200002

パーミアンス係数曲線 *アグネ技術センター刊「永久磁石」より

 

磁石のお話-画像200003

パーミアンス係数Pcの近似計算式例

 

なお、前式とは異なりますが、弊社ホームページでも磁石の寸法を入力して、おおよそのパーミアンス係数を算出できるようなコンテンツを用意していますので是非ご活用ください。