ポアソン比(Poisson’s ratio)、(Poisson coefficient)
「物体に弾性限界内で応力を加えたとき、応力に直角方向に発生するひずみと応力方向に沿って発生するひずみの比のことである。ヤング率などと同じく弾性限界内では材料固有の定数と見なされる。」
一般的に丸棒などをひっぱると荷重方向にひずみ(縦ひずみ)が発生し、同時に直径は細くなる(横ひずみ)が発生する。この時の、縦ひずみεと横ひずみε’の比をポアソン比という。
ポアソン比 = -(縦ひずみ/横ひずみ)
ν = -ε/ε’
ポアソン比の上限は理論的に0.5となるが、このポアソン比が0.5というのは体積が一定であることを意味する。普通、材料は圧縮されると体積が減るが、ポアソン比が0.5の材料は圧縮時にも体積が減らない。具体例をあげるならば、ゴム系の材料は0.5に近いポアソン比になる。
逆にポアソン比が0に近い場合、ほとんど形状の変化がないことを意味する。コルクは、ポアソン比がほぼ0の材料になる。また、軟鋼のポアソン比は「0.28~0.30」の値をとる。
*焼結ネオジム磁石のポアソン比は材質によって多少異なるが、おおよそ「0.24」になる。