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磁石・磁気の用語辞典(用語解説)
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【マクスウェルの方程式】

マクスウェルの方程式(電磁方程式)(Maxwell's Equations)

ファラデーの電磁気理論をもとに、スコットランドのジェームズ・クラーク・マクスウェルは、1864年、“電磁方程式“を導き出し、古典電磁気学を確立した。マクスウェルは当時のあらゆる分野の科学に精通していて、希に見る天才だったようだ。ファラデーはその優れた直観力と数多くの実験で大きな功績を残しているが、数学的才能には若干欠けていた面があり、自身の電磁気理論を数学的に明快に表現することはできなかった。マクスウェルはその理論を数学的に見事に解決したわけである。

1865年、「電磁場の力学的理論」の初版をロンドンで発刊し、その中で電磁方程式の帰結として、電磁波の存在を予言し、電磁波と光の速度は等しいことを証明して、光は電磁波であることを明らかにした。この理論は後のアインシュタインの相対性理論確立の基礎となったといわれている。

このマクスウェルの方程式により、古典電磁気学はいったん区切りをつけ、時代は電磁気の応用、実用化の競争に走り出して行った。その電磁方程式を下記に示す。

いかなる空間の領域においても、磁場/電場が時間的に変化するときには、電場/磁場が誘導される。誘導される電場/磁場の大きさは、磁場/電場の変化の割合に比例し、その方向は磁場/電場の変化に対して直角である。

             ∇・D =ρ             (1)

            ∇・B = 0             (2)

            ∇xE = ∂B/∂t      (3)

            ∇xH = J+∂D/∂t   (4)

        但し、D=εE B=μH J=σE