原子の電子配置(Electron arrangement in atoms)、電子配置
「原子の電子配置におけるスピンの方向を表す状態数で、+1/2、-1/2の2種類の値を持つ。」
ボーア等は、原子核を取り巻く電子の状態に、複数の電子の軌道、すなわち電子のエネルギー準位にK殻、L殻、M殻、N殻、O殻、・・・という名称を付け、また副殻としてs、p、d、f・・・という名称を与えていたが、1925年オーストリアのヴォルフガング・パウリはこれに主量子数、方位量子数、軌道磁気量子数、スピン磁気量子数という4つの量子数の考察を加え、さらに「1つの原子軌道に属する2つの電子は電子の量子状態を決める4つの量子数の全部を共通には持ちえない」という”パウリの排他律“を発表し、電子の配置を完成させた。
さらに同年、ドイツの物理学者フリードリッヒ・フントが実験による経験則“フントの法則”を発表しました。「原子の電子配置において、同じエネルギーの軌道に電子が配置する場合には,許される限りスピンを平行にして異なる軌道に入る」という規則である。
なお、スピン磁気量子数は+1/2、-1/2の2種類の値を持つ。