レンツの法則(Lenz’s Law)
「電磁誘導によって生ずる起電力は、磁束の変化を妨げる電流を生ずるような向きに発生する。」
1834年にドイツのハインリッヒ・レンツが“レンツの法則”を発表し、同時代のファラデーの”電磁誘導の法則”やヘンリーの“自己誘導作用”とともに、電磁気の実用化に向けて大きな功績を残した。
各法則を確かめる実験をすると、以下のような結果になる。これらは今でも小、中、高校の理科の実験で行われている。但し、強力な磁石、多くの巻数のコイル、高感度の検流計が必要になる。
(1)棒磁石をコイルに近づけるときと遠ざけるときでは、検流計(G)の振れる向きが反対になる。すなわち、コイルに棒磁石を近づけるときと遠ざけるときとでは起電力の向 きが互いに反対になる。
(2)棒磁石を動かす速度が早いほど、検流計(G)はよく振れる。すなわち、起電力は大きくなる。