温度特性(Temperature Characteristics)
磁石の温度特性は下記のように、種々の特性がある。
(可逆温度特性)
可逆温度変化率(係数)で表し、通常1℃当りの変化率(%/℃)で表す。
残留磁束密度(Br)および保磁力(Hcj)の可逆温度変化率が代表的のものであるが、磁石の材質によってその値が異なってくる。
(不可逆温度特性)
ある温度以上(または以下)になると、元の温度に戻してもBrやHcjなどの磁気特性が元に戻らなくなる現象を表す。保磁力、材質、形状などにより、不可逆温度変化を起す温度が異なる。
(初期減磁特性)
加工歪などにより、製造後短期間で表面磁束密度などが低下することがある。一般的には、1〜5%程度の初期減磁があり、一定期間を過ぎると減磁が止まることが多い。材質、保磁力、加工度によって減磁量は異なる。不可逆減磁の一種である。