磁気シールド(Magnetic Shielding)、磁気遮蔽、
強磁性シールド(Ferromagnetic Shielding)
「医療用機器や精密電子機器などは磁気や電磁波の影響で誤作動することがある。その対策として機器の全てまたは一部を磁気や電磁波を通さないように遮蔽(シールド)することを、磁気シールドまたは電磁波シールドという。」
磁気シールドと電磁波シールドの明確な区分や定義はないが、次のように周波数で分類される場合が多い。
・磁気シールド;DC〜10kHz
・電磁波シールド;10kHz〜40GHz
磁気シールドも電磁波シールドも、シールド体の閉曲面によって両側の空間を電磁気的に絶縁するという意味では本質的に変わらない。
磁気シールドの方法としては、ヘルムホルツコイルに逆磁場を発生させて打ち消す方法、超電導体のマイスナー効果による方法、高透磁率材料(軟磁性材料)と高電導度材料を使用して必要な空間を囲む方法とがあり、性能、メンテナンスの点で高透磁率材料を使用した方法が一般的である。
磁気シールドしたい空間を高透磁率材料で囲むと、磁力線は比透磁率が高く磁気抵抗の低い材料にそって流れ、シールド効果が発生する。この原理を強磁性シールドという。