同じ大きさの磁石なのに、なぜフェライト磁石とネオジム磁石は鉄板への吸着力に大きな違いがあるのでしょうか?
私どもNeoMag磁石をご購入いただく多くのお客様は、磁石の吸着力を利用する用途をお考えのようです。
では磁石の吸着力を左右するのは何か・・・この原理を少しお分かりいただければ、磁石をご選定いただく際、大いに役立つかもしれません。
NeoMagホームページの標準品(在庫品)を検索いただきますと、例えば以下のようなデータが出てきます。
ここで示している吸着力は、鉄板に吸着した磁石(磁石に吸着した鉄板)を着磁方向と垂直方向に引き離せる最小の力を意味しています。
ご覧いただけるように、Φ10x10mmの同形状のフェライト磁石とネオジム磁石では吸着力に10倍ほどの大きな違いがあります。
また、同じネオジム磁石同士でも高さが10mmと2mmでは、吸着力に5倍近い差があります。
(1)表面磁束密度
このように吸着力に違いが出る大きな要因は、表に示している“表面磁束密度の違い”なのです。
(磁石の表面磁束密度は、材質による残留磁束密度Brと形状によって変わって来るのですが、このことは別の機会にお話いたしましょう。)
(2)接触面積
また、別の要因があります。それは“磁石の接触面積”になります。
上の1~3のデータは直径が同じ磁石で接触面積は同一ですので、吸着力の違いは表面磁束密度の違いのみと考えて良いのですが、直径まで変わってきますと接触面積が変わってきます。接触面積が違うと鉄板に作用する総磁束量が変ってくるため、吸着力もそれに応じて変化します。
3と4では表面磁束密度は同じですが、磁石の直径(=接触面積)が4の方が大きいために吸着力も4が大きくなります。
ここで難しい話は抜きにすると、大雑把な結論は以下のようになります。